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前回、『週刊新潮』に電話をかけて金光翔さんに関する情報を告げたという「岩波関係者」が、自分だけの判断と意志でそのような行動をとったとは思えないという趣旨のことを書いた。言いにくいことだが、はっきり言うと、これは「「佐藤優」批判論文の筆者は「岩波書店」社員だった」と題された『週刊新潮』の記事作りに岩波書店上層部が関与しているのではないかということである。実のところ、だいぶ前のことだが、金光翔さんが一度自分自身のそのような疑いについて書いているのを読んで、私は驚くとともに、かなりのショックを受けたことがあった(自分では意識していなかったが、岩波書店の伝統に対する相応の信頼感が心のどこかにあったのだろう)。それ以降、その疑いをそのままもっていたのだが、今回、被告の準備書面を読んで、岩波書店の上層部の関与の事実について確信めいた感触をもった。

理由は前回書いたことにとどまらない。あの「岩波関係者」は、『週刊新潮』に自分のほうから電話をかけて第一報を伝えたかどうかの事実関係の真偽はさておくとしても、『週刊新潮』記者の取材を受けて徹底的に金さんに不利な、名誉を傷つける証言をしているが、その上、その記者に対し、取材対象として「岩波書店組合関係者」を紹介している。これが異様である。「岩波関係者」の『週刊新潮』への対応は自分一人の、内密な行動ではなかったということである。そして紹介されたこの「岩波書店組合関係者」も『週刊新潮』の取材に対し何ら不審や警戒心を見せる様子もなく、「岩波関係者」と同一傾向の発言をしている。これは二人が『週刊新潮』の記事作りに全面的協力をしているという理解をされて当然の行動であり、到底、一社員および一組合員が自分たちの判断でなせる行動と考えることはできがたい。前述の「被告準備書面(4)」には、

「11月25日(日)の午後1時からの全体会議で、上記取材に基づく内容が、ワイド特集記事の1本として掲載の方向性で取材を進めることが確認された。/ 荻原記者は、その後、上記の岩波関係者から紹介された岩波書店組合関係者に対し、30分前後電話で取材を行った。/ この取材により、①原告の「IMPACTION」への組合報の無断引用が、組合の中で大問題になっていること、②岩波労組では、組合報である「壁新聞」は、内部文書で外部への公表を前提としていない「社外秘」扱いになっていること等を取材できた(乙13号証)。」

と記述されていて、「岩波書店組合関係者」への取材も「岩波関係者」に対すると同様、何の障害もなく、きわめてスムーズに進行した様子がうかがえる。発言内容の重大さに比して、二人の警戒心のなさは驚くべきものに思える。直接の指示によるものか、それとも暗黙の了解や容認によるものなのかは分からないが、岩波書店上層部と「岩波関係者」・「岩波書店組合関係者」との間には、了解事項があっただろうと思う。というより、今のところ私には他の可能性が何も浮かんでこないのである。

戦前、「治安維持法」が猛威をふるっていたころには、雑誌や新聞業界に密告のようなことも皆無ではなかったとは聞く。「横浜事件」にも背景にその種の暗い影が存在しているという話を聞いたこともある。残念ながら、この出来事は戦前の日本のその種の歴史を思い起こさせるものがあるのだ。宮部信明常務取締役は、『週刊新潮』に載った「岩波関係者」の虚偽的発言や個人情報漏洩の事実に対し会社はどういう対応をとるのかという金光翔さんの質問に対して、

「仮に岩波書店社員であったとしても、社員が取材に応じるのは自由である。」

とも述べたとのことだが、金さんの論文発表に対する対応とのこの極端な落差、不公平を宮部氏自身はどのように理解しているのだろうか。

岩波書店は、金光翔さんが今年3月25日に会社に対して求めた、

「 私は株式会社岩波書店に対し、以下の措置を執ることを求めます。
一、上記証言者二名は誰か、調査し、その結果を私に伝えること。
一、岩波書店社員二名が、金の名誉を毀損する発言および個人情報を漏らす発言を『週刊新潮』編集部に対して行っている事実、およびそうした事実に対して会社が遺憾の意を持っていることを岩波書店社内に周知徹底させること。
一、社員が、別の社員の名誉を毀損する発言および個人情報を暴露する発言を、週刊誌等の外部のメディアに行うことへの具体的な再発防止措置を執ること。」

この問いかけに早急に応答する義務と責任があると思う。実はこの問題において負うべき責任の重さは、岩波書店と『週刊新潮』を較べると、私は社会的信頼を得ている分だけ岩波書店のほうにあると思っている。これが偽らざる実感である。
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2010.06.01 Tue l 裁判 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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