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4月10日の統一地方選挙だが、東京都知事選は事前の情勢調査によると、当選すれば四期目になる石原慎太郎の優勢が伝えられている。一体なぜ? 自分たちにとってどんなよい政策が石原都政の12年間にあったのか、東京都在住の人は投票前にもう一度振り返り、静かに考えてみてもいいのではないだろうか。よかったことは、ディーゼル車の排ガス規制に取り組んだこと? カラスを退治してくれたこと? しかしどんな無策の知事だって、人間であるかぎり、よくよく検討してみれば一つや二つよい政策も行なっているのが普通だろう。石原慎太郎を実行力があると評価する人もいるが、実行してはまずいことを実行したり、無駄なこと、無理なことに懸命に力を注ぎ多額の税金をドブに捨てるような結果を招いたりしたのでは、それを「実行力がある」といって称賛はできないだろう。石原慎太郎の政策とはまさしくそのようなものだったのではないだろうか。

東京への五輪招致にしても、2012年は中国での五輪から間もないのだから、同じアジアの地である日本で開催することは初めからまったく勝算の見込みのないだろうこと、それなのに大金を使って大騒ぎしているということは落選前からスポーツ関係者を初め多くの人が感じ取っていたことである。スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏も、早くから「東京でオリンピックが開催される現実性はない」と断言していた。(「日刊ゲンダイ」2007年3月8日)(以下、太字による強調はすべて引用者による)

「石原知事は2016年の五輪に名乗りを上げています。しかし、08年の北京五輪のあと、12年のロンドン大会を挟んだ8年後に同じアジアで開催されることは慣例でありえない。そんなことは関係者の間では常識です。しかも、2016年は12年五輪の選考で惨敗した米国が総力を挙げて招致活動してくるし、5大陸でまだ開催されていない南米が隠れた大本命です。
 だいたい、アジア蔑視発言を続ける石原知事では、中国などのアジア諸国が猛烈に反対する。東京が選ばれる余地はない。JOC(日本オリンピック委員会)の本命も2016年ではなく20年招致です。」


   

上記の谷口氏からも石原慎太郎の「アジア蔑視発言」の悪影響という批判が出ているが、当然のことと思う。また、「石原コンクリート都政の問題点を明らかにしたシンポジウム」(2010年02月15日開催)で山口義行・立教大学教授は新銀行東京の問題について論じているが、まず、石原慎太郎という人物のキーワードとして、「徹底したウケ狙い」、「無理を押し通すための無駄」、「責任のなすりつけ」の3点を挙げているが、五輪招致の問題もさることながら、「銀新行東京の問題にこそ、その体質があからさまに出ていると思われる。山口義行氏の発言の要旨が出ているので以下に引用させていただく。

「 新銀行東京はウケ狙いで始まった。金融機関の貸し渋りから中小企業を救済するという名目を支持した人々も少なくなかったが、新銀行東京の参入時は貸し渋りが一段落し、金融機関が貸し出し競争を再開した時期であった。そのために中小企業の資金需要は乏しかったが、新銀行東京は無理をしてでも業績を伸ばそうとし、資産を食い潰していった。
 そして破綻が明白になった後は責任のなすりつけである。偉そうなことを言っている人が責任をとらないことは教育上悪影響を及ぼす。今では新銀行東京から借り入れると、他の金融機関が見放した倒産寸前の会社と思われてしまうと中小企業経営者層から敬遠されている。
 新銀行東京は2009年度中間決算で初の黒字になったが、そのカラクリも明らかにした。融資先の倒産に備えて積み立てた「貸倒引当金」を取り崩した見かけだけの黒字である。一日も早く整理することが必要と指摘した。 」

2008年3月7日の都知事定例会見では、新銀行東京創設者としての責任について訊かれ「私が最初から社長ならもっと大きな銀行にしていた」、旧経営陣については「聞く耳を持たぬ唯我独尊という姿勢ではだめだ」とのこと。何が起きようと自分は決して悪くない。悪いのはすべて他人の無能力であり不徳であるという一念は、今回の東日本大震災で大きな批判を浴びた「天罰」発言にも通じるものであり、根っこは同一なのだ。石原慎太郎につける薬は今となってはもうそうそう見つからないだろう。

新銀行東京の問題は最近メディア上で以前ほどは取り上げられなくなった。上記のように「2009年度中間決算で初の黒字になった」からだと思われるが、上記の山口氏の説明によると、これは誰しも合点のいく説明だと思うが、「積み立てた「貸倒引当金」を取り崩した見かけだけの黒字」ということである。その他に、築地市場の豊洲地区への移転問題もある。土壌や地下水が有害物質で高濃度に汚染された旧東京ガス跡地であることに加え、今回の震災の影響で移転予定地は液状化に見舞われているという。東京新聞「こちら特報部」(2011年3月17日)に、「築地移転先、地震で弱点露呈 豊洲が液状化」と題された記事から一部を引用する。

「 都は市場移転を進めるに当たり、土壌汚染対策工事を行う予定だ。深さ2メートルの土をきれいな土と入れ替え、その上に厚さ2.5メートルの土を盛り、アスファルト舗装をするというものだ。費用は586億円もかける。
 液状化対策も行うが、主に2つの工法を採用する。
 1つは、圧力をかけた砂の柱を打ち込んで固める「砂杭締め固め工法」。もうひとつは、固化材で地盤を格子状に固める「固化工法」だ。
 地表から5~10メートルの深さにある有楽町層と呼ばれる不透水層まで施す方針。都の担当者は「砂や水が不透水層の下から突き抜けて、盛り土の上まで出てくることはあり得ない」と説明する。

 しかし、豊洲の危険性を追及してきた一級建築士の水谷和子さんは、「いずれの工法も、液状化対策としては不十分」と指摘する。
 「砂杭工法は、砂が固まっている最初のうちは効果があるが、時間がたつにつれて砂は緩んでくる。固化工法は液状化を想定する不透水層の下まで施さないと効果がない。現場の土は油分を含んでいて、セメントで固める固化工法には適していない」

 元通産省地質調査所主任研究官で「日本環境学会」元副会長の坂巻幸雄氏も「豊洲は地盤が弱く、震度5程度でも液状化は起きるとみていた。首都圏直下型の地震が起きれば、こんなものではないだろう」と続ける。
 「都の液状化対策は、頭の中で考えただけの教科書的な手法。具体的な詳しい工法は明らかにされておらず、実際に地震が起きたら通用するかどうかはまったく分からない」

 不透水層までしか液状化対策をしていないことについて、坂巻氏は「都は不透水層の下の深い地点の汚染を十分に調査していない。阪神大震災では液状化で20メートル以上の深さから地下水が噴き上がった例が報告。10メートル程度の深さしか対策を施していないのでは、安心できない」と懸念する。
 水谷さんも「不透水層の下には砂の層があり、汚染物質の溶けた地下水が流れている。この砂が噴き上げてくる可能性は否定できない」。

 都が委託したコンサルタント会社がまとめた地盤解析報告書では、不透水層の有楽町層でも液状化の可能性がある地点があることを指摘する。
 水谷さんは「この報告書は2006年にまとめられていたのに、公表されたのは09年。土壌汚染対策をまとめた都の技術会議でも報告書の内容が議論された形跡はない」と、都の隠蔽体質を批判する。

 坂巻氏は福島第一原発の事故を引き合いに強調した。
 「原発の惨事は技術を過信して突き進み、起きた。あまりに自然の恐ろしさを軽視している。都は、液状化の実態を公表して、その上で豊洲の安全性についてオープンな議論をすべきだ」」(東京新聞「こちら特報部」)

築地市場の豊洲移転にまつわるこのような実態を見ていくと、上の坂巻氏が述べているように、さまざまな疑問や懸念の声に誠実に答えることなく移転を強硬しようとする石原都政が、「原発は絶対安全」と言い切って強力に原発を推進していた勢力の姿と二重写しになって見えてくる。上述したシンポジウムで日本消費者連盟の吉村英二氏は、「集荷力の向上についても、土壌汚染が発覚した豊洲には誰も出荷したがらない。営業しながらの再整備も可能である。東京都は臨海の開発に失敗し、膨大な赤字がある。築地市場の土地を売却したいだけである。」と述べているが、この見解にリアリティを感じないわけにはいかない。
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2011.04.06 Wed l 石原慎太郎 l コメント (2) トラックバック (0) l top
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