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ブログ「私の闇の奥」に昨日(30日)アップされた「もう二度と幼い命は尊いと言うな」という記事には、今回米欧がシリアを攻撃するための根拠にしている「アサド政府による毒ガス使用」などは到底考えられない、つまりそれは嘘である理由が幾つも列挙されているが、最も分かりやすい理由として次の点が挙げられている。

「 前回(3月、アレッポ近郊)の毒ガス使用事件の真相解明のため国連調査団がダマスカスに到着したその8月21日に、わざわざ新しく政府側がダマスカス近郊で毒ガスを大々的に使用して多数の子供たちを殺傷するとは全く考えられません。同じ8月21日、ダマスカス近郊で政府軍と共に戦っていたレバノンのヒズボラ派兵士三人が毒ガスにやられたことがベイルートから報じられています。アサド政府が、化学兵器を使用していないことを国連の調査を通じて立証し、米欧の直接軍事介入を何としても避けたいと思っている時に、毒ガスを使用するわけがありません。 」

完全に上記指摘のとおりだと思う。周知のように、(今年)3月にも米欧は、「シリア政府軍が化学兵器サリンを使用した」と今回とまったく同様の内容を喧伝していた。これを理由にして反政府側の全面的支援に踏み切る口実にしようと企んでいたのだ。ところがこのときは、シリア国内の毒ガス使用問題を調査している国連の調査団の一員であるカルラ・デル・ポンテ(Carla del Ponte)という女性が、サリンは罪をアサド政府になすり付ける目的で、反政府傭兵側が使用したことを示唆する証拠があると述べた。米欧は水を注されたのだ。もしポンテ氏のこの発言がなかったら、この直後に米欧はシリアに対して軍事攻撃を仕掛けていた可能性もありえなくはなかっただろう。そのような、まさにシリア存亡の危機に遭ってからたった数箇月で、しかも藤永氏の指摘のように、3月の毒ガス使用事件の真相解明のため国連調査団がダマスカスに到着したその日に、どうして、何の目的でシリア政府が化学兵器を使用するなどということがありえるだろうか? この世にはポンテ氏のような真に公正で勇気ある人が存在するのでまだ救いがあるわけだが、ただ現在この人はどういう立場に立たされているのだろうか?

昨日(30日)、オバマ米大統領は、「シリアのアサド政権が化学兵器を使用したことに間違いはない」として「限定的な軍事行動を検討している」と明言したそうである。また同日、米政府は、シリア政権側が化学兵器を使用して民間人を死亡させたことを確信するに至った根拠とされる情報を以下のように公開したそうである。

「 公表された報告書の中で米ホワイトハウス(White House)は、関係者の証言、人工衛星データ、無線傍受を含む「複数の」情報活動に基づき、8月21日のダマスカス(Damascus)近郊での攻撃で子ども426人を含む1429人が死亡したと断定している。
 また、この攻撃作戦について非常によく知るシリア高官が、ロケット弾が市民に向けて降り注ぎ始めた直後に行った通話を、米国側が傍受したことも明かされた。報告書によると、通話の中で同高官は、化学兵器が使用されたことを認め、国連調査団が証拠を得ることに対する懸念を示す発言をしたとされる。 」

この記事を読んで感じることは、すべてがでっち上げの嘘っぱちであることが今となっては余りにも明白だということである。白々しくわざとらしい欺瞞に吐き気がしそうである。アフガン、イラク攻撃は言うにおよばず、2011年以降のリビアやシリアをめぐって展開されてきた米欧の行動、その推移を見てきた身には、米欧はシリア攻撃のためにこの際大急ぎでいくつもの架空の出来事をでっち上げたのだろう、としか感じられないところが恐ろしいところである。世界中で米欧のこの言い分をすんなり信じることができる人間は、全人類の10%も存在しないのではないだろうか。もちろん日本政府、日本メディアも含めてのことである。日本のメディアは1年余り前の2012年5月に108人の市民が殺されたホウラ事件について、こぞってアサド政権の仕業のごとく書き立てた。しかし事件後、ドイツやイギリスのメディアを初めとした多くの団体や市民があれは反体制派の自作自演であるときびしく指摘した。今回の毒ガスによる殺戮もホウラ事件の再現である確率は恐ろしいばかりの高さを示しているだろう。日本のメディアはホウラ虐殺事件に対して現在どう考えているのか、明らかな誤報を継続して打ち鳴らし、我々読者・視聴者を騙したのではないのか、ぜひ検証に取り組み総括を述べてもらいたいと思う。
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2013.08.31 Sat l 社会・政治一般 l コメント (4) トラックバック (0) l top
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