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金光翔さんは5月4日付で「首都圏労働組合特設ブログ」に、「「岩波原理主義者」たちとの闘い――「解雇せざるをえない」との通知について」という記事をアップされている。岩波書店が金さんに突如「解雇せざるを得ない」という通知を送ってきたというのだ。この遣り口はともかく酷過ぎるので、批判記事を書かねばと思い、あらためて「首都圏労働組合特設ブログ」の過去記事をいくつか読み返してみたところ、そこに記されている一つひとつの出来事がこれまでにもましてリアリティをもって感じられ、重苦しい気持ちになった。

ただ気分が重くなった理由はそれだけではなく「「岩波原理主義者」たちとの闘い――「解雇せざるをえない」との通知について」に引用されている岩波労組および岩波書店役員の人々の最近の発言を知ったせいもあるように思う。この人々は一方で一社員におそらくは誰がどこからみても非常識、理不尽としか言いようのない解雇通告(岩波書店の人たちに、御社のこれまでの刊行物でこのような解雇のあり方を肯定的に描いたり評したりしている書物が一冊でもあるのかとぜひお尋ねしたい。)を行なっていながら、もう一方では「本来、人が人として生き生きと活動できる社会の在り方を直接的あるいは間接的に問題提起しているのが、私たちの働いている岩波書店」「文化の配達夫たる岩波書店」「100年この先も続かなければ」(以上、岩波労組員)、「岩波書店として社会的発信を強めていくことを方針としていきたい」「岩波書店ここにありという存在感を未来へつなぐ」「最悪の事態を超えた事態がいま進行している。悪夢といってもよい事態です。我々の力が足りなかったのではと、怒りとともに忸怩たる思いを禁じ得ません。岩波茂雄が敗戦のときに感じたのとまさに同じような気持ちです。」「今、社会にむけて発信しなくて何のための編集者、何のための出版社、何のための岩波書店かと思います。」「人々を励まし、前を向いてもらえるようなことを考えなくてはならない。」「岩波書店がこうした出版を続けていかなければ、どこが出せるのかと、この1年間何度も感じてきました。」(以上、岩波書店役員)などと述べている。

自分たちは「岩波書店」という偉大な(?)老舗出版社の一員であるという自負心にお互いどうし酔っているような発言の数々である。随所で「岩波書店の社会的責務」とか「皆が一丸となってがんばりたい」「会社と社員の信頼関係を築いていかなくては」などの発言が混じっているが、なんとこれは労使交渉の場(「2011春闘団交ニュース」3月16日付より)における発言だという。金光翔さんが記事のタイトルに用いている「岩波原理主義」という形容は確かにこれ以上はないほど適切だというしかないように思われる。

特に異様に感じたのは、「人々を励まし、前を向いてもらえるようなことを考えなくてはならない。」という発言である。大勢でたった一人の社員に対し散々嫌がらせを続けてきて(金光翔さんが提示したきわめて重要な問題と思われる<佐藤優現象>の有害性についてただの一度として答えもせず、誠意ある対応を示すこともなく)、その挙句、ネット検索をしても、手近の本を見てみても、ただの一つとして有効であるという見解の見られない解雇通告をして苦しめておきながら、そういう自分たちが「人々を励まし」たり、「前を向いてもらえるようなことを考え」だしたりできると思っているらしいことである。「文化の配達夫たる岩波書店」「100年この先も続かなければ」という発言もすごい。100年といわず、どうせならこの際、「1000年王国を目指さなければ」と言ったほうがこの場に相応しかったかも知れない。


   

岩波書店は「首都圏労働組合」の実体が分からないと言っていたようだが、労働組合は同一企業の人間であるか否かにかかわらず、二人以上の労働者によって結成可能である。岩波書店は金光翔さん以外に首都圏労働組合員は皆無だと言いたいのだろうか。しかし、金光翔さんは「岩波書店は首都圏労働組合とのやりとりにおいて、「委員長」「住所」は認識しているはずである。」と述べている。会社に知らせる必要があるのはそれで十分であり、後は金光翔さんの会社における組合活動が「首都圏労働組合」の実体のはずである。金光翔さんの「岩波書店労働組合員、会社に対して私への弾圧を扇動 」によると、「首都圏労働組合は、岩波書店労働組合とは別途、春闘・秋年闘の一時金を要求している」そうであり、また過去にさかのぼって残業代の請求も行ない、後述するが「東京都労働相談情報センター」に労働環境改善のために「あっせん」の依頼をするなどの努力をしている。これだけ組合としての活動をして残業代については相応の実績を上げているのだから、これらの活動こそが首都圏労働組合の実体であるといえるのではないだろうか。

そもそも、岩波書店は、金光翔さんによると「実体があると判断する」基準を示そうともしなかったのだという。「岩波書店代表取締役社長・山口昭男氏と佐藤優」から該当箇所を引用する。

「私は以前、「岩波書店による私への攻撃� 「首都圏労働組合 特設ブログ」を閉鎖させようとする圧力」の「(注1)」で、岩波書店の首都圏労働組合に関する主張について、以下のように述べた。

会社(注・岩波書店)は、首都圏労働組合に実体があると判断する、規約などの材料を自分たちは持ち合わせていないと言っているが、では規約を渡せばいいのか聞くと、それはあくまで検討材料の一つだ、とのことである。組合に実体があると認める客観的な基準を示さず、実体があるかを判断する主体はあくまでも会社側、という論理なのだ。労使対等という、労働法の基本原則から乖離していることは言うまでもない。こんな論理ならばいくらでも「実体があると判断する」ことを先延ばしできるから、実際には、会社が、首都圏労働組合が労働委員会による資格審査に通って、法人として不当労働行為の救済申立ができるようになるまで、「実体があると見なさない」ということだろう。
(略)
だが、岩波書店のここでの主張は、団交拒否の、典型的な不当労働行為である。例えば、手元にある労働組合関係の入門書(ミドルネット『ひとりでも闘える労働組合読本』緑風出版、1998年)にも、「組合結成の通告に対して、会社は、「組合員全員の名簿を提出しなければ組合としてみとめない」、「法律のみとめる組合ではない」(管理職組合の場合など)など、組合否認の姿勢でのぞんでくることが往々にしてあります。こうした会社の主張にしたがう必要はありませんし、団交拒否は不当労働行為になります」(27頁)とある。」

以上、金光翔さんの文章を引用した。いったいこれでどうしてユニオンショップ制による解雇が可能と考えることができたのかと不思議に思えるが、岩波書店の周辺には解雇可能とそそのかすような人々も存在するのかも知れない。


   

この記事の初めに私は「「首都圏労働組合特設ブログ」のいくつかを読み返してみたところ、そこに記されている一つひとつの出来事がこれまでにもましてリアリティをもって感じられ、重苦しさに気持ちが、云々」と書いたが、それはたとえば「あっせん」という件一つとってもそうであった。岩波労組の嫌がらせを止めさせるために金光翔さんがこのあっせん問題に費やした労力も相当なものである。これは、2007年の出来事だが、簡単に記しておきたい。金さんが岩波書店労働組合に内容証明郵便で岩波労組脱退届を出して以後のことだという。

「私は、…… 既に岩波労組に内容証明郵便で脱退届を出している。組織への「脱退の自由」の観点から、労働組合からの脱退は労働組合の承認を待つことなく、脱退届を出すだけで成立することは、判例上、確定していることである。ところが、岩波労組は、私の脱退を認めず、毎月、給与支払日前後に、私の職場まで執行委員が押しかけてきて、組合費を支払うよう要求してくる。」(「首都圏労働組合特設ブログ」『週刊新潮』の記事について�より)

同僚社員が大勢働いている職場に岩波労組の執行委員に毎月組合費を払え、払えと押しかけて来られることは精神的苦痛であり、迷惑以外の何物でもないので、今後組合費を払う意思はないので徴収行為を止めてくれと言っても止めない。仕方なく、この「嫌がらせ」行為について、「東京都労働相談情報センター(東京都産業労働局の出先機関。以下、センター)に相談したところ、会社には、労働基準法上、職場環境配慮義務があり、労働者(すなわち私)が精神的苦痛を受けている今回の件に関し、会社が、状況を是正するための何らかの措置を講じる必要があるだろう」と言われた。
   ↓
そこで、金さんは(2007年)10月19日、会社に文書を提出し、職場環境配慮義務の観点から、岩波労組による社内での組合費徴収行為を、止めさせるよう会社(窓口は、総務部長(取締役))に要請した。
   ↓
その後、会社との何度かのやりとりを経たが、11月9日、会社から、「金からの要請の件について、岩波書店労働組合に、金との「話し合い」で解決してほしい旨申し入れた」との回答を得た。
   ↓
11月15日、金さんは、岩波労組委員長・副委員長と、「話し合い」を行なった。岩波労組の回答は、「会社からの申し入れはあったが、岩波書店労働組合としては、これまでの徴収行為に関する方針を改めるつもりはない、社内での徴収行為は引き続き続ける」とのことであった。
   ↓
同日、金光翔さんは会社に対し、岩波労組との「話し合い」は不調に終ったので、10月19日の金さんの要請について、会社はどのような措置を執るか、改めて見解を伺いたい旨を述べた。
   ↓
11月19日、会社(総務部長)は、センターから、会社・センター間で相互で確認された事実関係を踏まえた上で、今回の件について、会社が職場環境配慮義務の観点から、状況を是正する義務がある旨を伝えられた。
   ↓
11月22日、会社から金さんに対して、「検討した結果、この件は、会社としては、岩波労組に対してこれ(注・11月9日に金さんに伝えられた岩波労組への申し入れ)以上の対応はしない。岩波労組と金の「話し合い」で解決すべき問題であると考える」旨の回答があった。
   ↓
同日、金さんは、会社のこの回答をセンターに伝え、センターに、「あっせん」(センターの業務内容の一つ。センターのホームページには、「労使間のトラブルで、当事者が話し合っても解決しない場合、労働者(又は使用者)の依頼と相手方の了解があれば、当センターが解決のお手伝い(あっせん)をします」とある)を依頼した。
   ↓
11月28日、センターは、会社(総務部長)に対して、センターが、会社と金さんとの間で「あっせん」を行うことを提案したが、会社は拒否した。」(『週刊新潮』の記事について�より)

上述の経過を見れば分かるように、11月19日、東京都労働相談情報センターは岩波書店に対し、「職場環境配慮義務の観点から、状況を是正する義務がある旨を伝え」、11月28日には、都労働相談情報センター自ら、会社と金光翔さんとの間で「あっせん」を行うことを提案し、岩波書店はこれを拒否している。センターの人はかの有名な岩波書店のこの実態にどのような印象・感想をもっただろうか。

この後、金さんがこの件に関する顛末を「首都圏労働組合特設ブログ」に書くと、以後岩波労組は金さんが職場に不在のときに組合費請求書を置いていくようになったとのことだが、正式な脱退届を提出し、すでに「首都圏労働組合」という別の組合に所属して活動している人物に対し執拗に組合費を請求するという行為が常軌を逸している、違法行為でさえあるかも知れないとは組合執行委員の人々はついぞ考えなかったようだ。

この「あっせん」の一件は、岩波書店および岩波書店労働組合が金光翔さんに行なった厖大な質量の理不尽な嫌がらせ・いじめのほんの一例に過ぎない。
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2011.05.10 Tue l 言論・表現の自由 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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