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昨日、23日、とうとうアメリカ軍の新型輸送機オスプレイ12機が山口県の岩国基地に搬入されたとのこと。何とも恐ろしいことで、この出来事をどう言えばいいのかちょっと言葉が出てこない思いがする。 野田佳彦首相はこの日、首相官邸で「きちんと安全性が確認されるまで、日本での飛行は行わないという方針で臨む」と記者団に語ったそうだが、先月の6月にも墜落事故を起こした機体の「安全性」がどうやって「きちんと確認」できるというのだろう。一方で、米国は10月からのオスプレイの運航計画に変更はないと宣言しているのだから、野田氏ら日本政府も米軍も沖縄に対する一時凌ぎのごまかしのために言葉をもてあそんでいるにすぎない。何と不誠実なことだろう。

これは少し前の話になるが、野田首相はテレビに出演して沖縄普天間基地へのオスプレイ配備について、「配備自体は米政府の方針で、どうしろ、こうしろという話ではない」と述べ、日本政府として配備を拒否できないとの認識を示したそうである。これに対しては多くの反論や批判がなされたようだが、ブログ「海鳴りの島」の目取真俊氏は「NOと言えない政治家たち」と題された一文で、「一国の首相が情けない発言をよくもやったものだ」ときびしい批判をされていた。「沖縄県民の声に耳を傾ける姿勢があれば、そういう形式論では片付けられないはずだ」「沖縄ではオスプレイ配備反対の県民大会にむけて準備が進んでいる。野田首相の発言はそれを最初から切って捨てるものだ」「テレビで「拒否できない」と公言するのは、日本は米国の属国でございます、と世界に自己暴露したに等しい」「しょせん野田首相にとっては、オスプレイ配備も原発再稼働と同じく、米国や財界の意向がすべてであり、地域住民の安全など二の次というわけだ」、等々。これらの指摘は私たち大多数の国民が日頃から野田首相およびその政権について内心で感じとっていることをどんぴしゃり適切な言葉で表現されたものだと思う。野田発言にはオスプレイが引き起こしてきたたび重なる墜落事故を見てきた沖縄住民がそれを押し付けられる事態にどれほど深い懸念や恐怖などの苦痛をおぼえているかについて感情や考えを集めることのできる人物ではないことがはっきり出ている。現防衛相と瓜二つで、そういう問題は心の表皮をつるつるすべっていってしまうのだろう。オスプレイのみならず基地問題に悩まされる沖縄住民に向けた人間性の感じられる言葉がこの人の口から出るのを聞いた記憶は一度もない。東日本大震災と福島第一原発事故の被災者に対する態度、姿勢についてもまったく同じ印象がある。

思えば、何事においてもたしかに野田氏は首相就任以来今日まで一貫して上記のような姿勢でやってきたように思う。昨年10月の首相就任所信表明演説では消費税増税についてただの一言も触れずにおきながら、 その直後の財界人の集まりで挨拶に立った野田氏は、唐突に、私は消費増税をやります、と述べた。その次に野田氏が消費税に触れたのは、なんとカンヌで開かれたG20の場であった。「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」と宣言し、関連法案を「11年度内に提出する」とまで国際公約したのだった。その後の原発再稼働についても、またTPPについても同様の行動経緯を辿っているという印象がつよい。22日、野田首相は母校の早稲田大学で講演をしたそうだが、そこでは当たり前のようにTPPの必要性を語っていたそうだ。野田首相という人は外国人や財界や母校の大学など、要するに自分の意見を歓迎してくれる、もしくは決して文句を言わずに黙って聞いてくれることが確実な相手にだけ言いたいことや本心を語ることができる政治家のようである。そして言いたいことを語っていると思われるその発言内容はあきれるほどに貧しく興ざめのすることばかりのように思われる。

早稲田大学の講演では、消費増税もTPPもやる気満々、「経済再生も政治改革も行政改革もやる。決める政治を果敢にやり遂げていく決意だ。」(時事通信)と学生らを前に話したそうである。「決める政治を果敢にやり遂げていく」などという発言は、自分がやろうとする政策ーー「決める政治」というものの中身ーーに本質的に自信がない者、むしろ後ろめたさを持つ者が行なう有権者に対する居直り発言以外の何ものでもないだろう。実際、政治家が「決める政治」などという愚昧な発言を堂々と行ない、それが一定程度の賛同を得るかたちで論議の対象になっているという事態こそ低次元な日本の政治と政治家のありのままの姿を、またそれにとどまらない日本の文化の劣化を雄弁に語っているものに他ならないだろう。詭弁は詭弁でも、さすがに、これほど子どもっぽいレベルの詭弁が政治家によって(「決める政治」という文句を最初に口にしたのは橋下大阪市長ではなかったか?)大真面目に口にされ、通用している国がそうそうあるとは思えないし、また現実に見聞きしたこともない。

このように思いをめぐらせていくと、「 日本は米国の属国でございます、と世界に自己暴露したに等しい」事実も、それへの指摘も、野田首相や森本防衛相にとっては別段恥ずかしいことではないのかもしれない。以前、野田氏と出身高校が同じで、その街頭演説を何度も聞き、選挙ではいつも野田氏に投票してきたという人が野田氏の首相就任に際して書いていたブログ記事を当ブログで紹介したことがあるが、その内容が思い出される。

「 ずっと野田に投票してきた私だが、実は野田の政策はほとんど知らない。 野田は政策は全く語らないからである。/野田の駅頭挨拶の特徴はまったく演説をしないことにある。/「いってらっしゃいませ。野田佳彦です。よろしくお願いします」/支持者が 言うのはそれだけであり、 野田はそれすらも言わない。微笑みながら何度も何度もお辞儀をするだけである。」「早大の政経を出て、松下政経塾を出た彼に政策や見解がないわけではないと思う。ただ、主張は必ず敵を作る。選挙活動家としての野田は、「 とにかく船橋市は野田」というイメージを市民に与えることのみを留意して、政策はまったく語らなかった。」

やはり野田氏の姿勢は当時から今にいたるまで何も変わっていないようである。
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2012.07.24 Tue l 社会・政治一般 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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